2019年は5G幕開けの年 | IDTechEx Research Article

2019年は5G幕開けの年 | IDTechEx Research Article

この記事ではモバイル・ワールド・コングレス(MWC)2019に出展されたものの中から、注目すべき5G関連技術をご紹介します。更に詳しくはIDTechExの調査レポート『5G Technology, Market and Forecast 2019-2029』をご覧ください。

Dr Luyun Jiang
2019年は5G幕開けの年
2019年は5Gネットワークが本格化し、5Gのスマートフォンが商品化される年になると予想されます。この記事ではモバイル・ワールド・コングレス(MWC)2019に出展された主な5G技術(ハードウェアから垂直アプリケーションまで)をご紹介します。さらにくわしくは最新の調査レポート『5Gの技術、マーケット、市場予測 2019年-2029年』をご覧ください。
 
ハイライト 1: 5G スマートフォン
 
今年のモバイル・ワールド・コングレスでは、数多くのスマートフォンメーカーが、5G携帯電話の試作品の発表やデモを実施しました。MWC 2019に出展された5Gスマートフォンのいくつかを図1に示しています。5Gスマートフォンは米国、欧州、韓国の各市場が先行しており、それに中国と日本の市場が続く形になっています。
サブ6GHzの5G機能がサポートされた携帯電話は多くあるものの、ほとんどの通信事業者が2019年にミリ波帯の機能をサポートする予定がないため、これまでミリ波帯の機能が省かれていました。5Gのミリ波帯機能の利用開始の鍵は米国市場が握っています。Verizonは同社のミリ波帯サービスをサポートする3種類のスマートフォン(Motorolaのmod、LGのV50 ThinQ、SamsungのGalaxy S10 5G)のデモを行いました。
『5Gの技術、マーケット、市場予測 2019年-2029年』は5Gスマートフォンに関する技術、市場動向の詳細を解析しています。
 
2019年の5Gスマートフォンの価格は高額(800~2600ドル)になると予想されます(HuaweiのMateXは2299ユーロ、SamsungのGalaxy S10 5Gは約150万ウォン、LGのV50 ThinQは約800~1000ドル)。しかし、より多くのメーカーが参入すれば2020年には500ドルを下回ると予想されます。
 
図 1: Examples of 5G smartphones at MWC 2019
ハイライト 2: 5G ネットワーク
 
Ericsson、Huawei、Nokia、ZTE、Samsungなどの主要ベンダーのすべてが5Gの低周波数帯、中周波数帯、高周波数帯の5Gネットワークソリューションのデモを行いました。各社が注力するイノベーションはある1つの課題に集中しています。それは通信事業者が簡単かつ低コストで5Gネットワークを展開できる方法についてです。ネットワークソリューションのイノベーションのトレンドを図2にまとめています。
 
その一つの例としてTiangangチップセットを使用したHuaweiの5G基地局があります。Huaweiは「このチップはアクティブアンテナユニット(AAU)にも革新的な進化をもたらし、50%の小型化と23%の軽量化を実現しています。5Gの基地局は4G基地局の半分の時間で展開できます」と述べています。Nokiaは重い冷却水のタンクを必要とせず、システム全体を軽量化してより容易な展開を可能にする新しい冷却システムを導入しました。Ericssonは新しい5Gのスモールセル「5G無線ドット」を発表し、わずか数分で設置できる固定無線アクセス(FWA)のプロモーションを行いました。さらに詳しい5Gネットワークについては 『5Gの技術、マーケット、市場予測 2019年-2029年』をご覧ください。
 
図 2: Trends in 5G network: easier for carriers to deploy
ハイライト 3: 5Gの契約競争
 
MWC 2019では各ネットワークベンダー(Ericsson、Huawei、Nokia、Samsung)合計で12件の契約が締結されました(リストを参照)。その内訳は表1に示すようにEricssonとHuaweiがそれぞれ4契約、Nokiaが3契約、Samsungが1契約です。
 
Huaweiは全世界で5G関連の契約を30件獲得したと発表していますが、詳細は明らかにしていません。Ericssonは5Gの正式契約を合計14件締結しており(2019年3月までに16件に増加)、各顧客企業名を公表しています。EricssonのCEOはこれまでに(2019年2月現在)全世界で締結された5G契約のおよそ半数を同社が獲得したと語っています。この数字はおそらくは正式な契約締結に至った数であり、契約に合意した数ではないと思われます。
 
ハイライト 4: 5G 垂直アプリケーション
 
5Gによって電気通信分野の成長と発展が促進されるだけでなく、自動車産業や娯楽産業、コンピューティング産業、製造業といった産業の定義が変わると予想されます。最終的には5Gネットワーク技術によって、ユーザーエクスペリエンスやビジネス効率が劇的に変わると考えられています。5Gのエコシステムは膨大となることが予想され、そのビジネス機会も膨大に発生すると予想されます。
 
現在検討されている5Gの垂直アプリケーションには、例えば、AR/VR(拡張現実/仮想現実)エクスペリエンス、各パーソナライズドエンターテインメント、コネクテッドカー、遠隔地への医療サービスの提供、スマート工場のほか、スマートシティやスマートホーム、ウェアラブルなどに代表されるモノのインターネット(IoT)などがあります。
 
図3には5Gの一般消費者向け垂直アプリケーションの全体観を各サービスの商用化の時期、消費者の関心度、商品・サービスに対する消費者の購入意欲と併せて示しています。
 
『5Gの技術、マーケット、市場予測 2019年-2029年』は更に詳しい 5G 垂直アプリケーションの情報や詳細な分析、スマート工場、コネクテッドカー、リモート手術などのケーススタディも提供しています。
 
図 3: 5G for consumers overview
 
サマリー
2019年は第5世代無線システム(5G)の幕開けの年となるでしょう。2019年は5Gが大々的にロールアウトされ、30を超える5G端末(5Gスマートフォンなど)が次々と市場に投入されると予想されます。IDTechExリサーチは2030年までに5G市場が約7000億ドル規模になると予想しており、主にモバイルサービスや固定無線サービス、狭帯域IoTがその市場を占めると考えています。IDTechExの新しい調査レポート『5Gの技術、マーケット、市場予測 2019年-2029年』 では市場チャンスについて解説しています。
 
 
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