Conductive inks: conformal 3D-shaped coatings, game-changing success?

導電性インク:3Dコンフォーマルコーティングはゲームチェンジャーとなるか?

導電性インクビジネスにおける重要な未開拓分野は立体物に対するコンフォーマルコーティングです。この記事向けに、3DコンフォーマルコーティングをAD法により成膜した3Dアンテナとコンフォーマルオンチップ電磁波シールドの2つのカテゴリーに分類しました。

Dr Khasha Ghaffarzadeh
導電性インク:3Dコンフォーマルコーティングはゲームチェンジャーとなるか?
導電性インクビジネスにおける重要な未開拓分野は、立体物に対するコンフォーマルコーティングです。この記事の目的のために、3DコンフォーマルコーティングをAD法により成膜した3Dアンテナとコンフォーマルオンチップ電磁波シールドの2つのカテゴリーに分類しました。IDTechEx調査レポート導電性インク市場2018年-2028年:フォーキャスト・技術・プレイヤー では導電性インクビジネスにおける一方はすでに成長分野となり、もう一方は最もホットなトレンドに数えられている背景について取り上げています。
 
エアロゾルデポジション:開かれる成功への道
最初にエアロゾルデポジション(AD)法により成膜したアンテナについて簡単に考察します。AD法はデジタル制御でありその主な競合技術でありメッキ処理も含まれるLDS(レーザー・ダイレクト・ストラクチャリング)工法と比べて、処理ステップと機械専有面積の少なさというメリットがあります。
 
主にナノサイズ又はサブミクロンの粒子で構成されるエアロゾル適合の導電性インクは、常に噴射ラインが一定となるように粒度分布を正確にコントロールする必要があります。現時点では付着性を向上し、低い温度・短い硬化時間で高伝導率レベルを実現するための開発が行われているところです。結局のところ、現在、パフォーマンスに関して競合相手となるのは、めっき処理したメタライゼーショントラックです。
 
よいニュースとしては、AD法は着実に進歩しているということです。今日、複数の産業規模のエアロゾル装置が世界中で設置されており、インク販売の道を開いています。
 
 
スプレー式コンフォーマルオンチップ電磁波シールド:最もホットなマーケットトレンド?
次に導電性インクビジネスにおいて今最もホットなトレンドのひとつ、コンフォーマルオンチップ電磁波シールドについて考察します。現在、集積回路等が高密度に実装されるような電子部品で電磁妨害の問題がクローズアップされています。
 
もちろん、安価でかさばるメタルケージで電磁波シールドを実現することは可能です。ただし、業界全体が集中的な努力を傾け継続的な薄型化を進めている家電製品において、このような全体の厚みが増加する方法は受け入れられないでしょう。ここに登場するのがコンフォーマルコーティングです。チップパッケージ(エポキシ成形材料)に薄い導電性インクを立体的に吹き付けるこの手法は値段は張るかもしれませんが、とにかく薄いのです。
 
この技術は例えばiPhone 7の数か所の集積回路に既に使用されています。しかし、こうした成膜はスパッタリングされたシルバーをベースにしています。スパッタリングは周知の利用可能な技術であり、導電性が高く、それ故に一定の電磁波シールド性能レベルに対しては薄いラインを実現します。
 
しかし、インクスプレー式はスパッタリングより有望で魅力的な技術であると位置付けられています。その理由は、スパッタリングとは異なり、真空状態にする必要がないため広い面積へのスケーリングが容易なことが挙げられます。それに加え、インクスプレー式は低資本の成膜技術でありながら、高いカバー率を実現し、側壁部にも優れたカバー力を発揮します。また、付着性を向上させるためにインクを適切に調合することもできます。こうした点はすべて、スパッタリングにはない属性と言えます。
 
しかし、インクスプレー式のコーティングラインは、スパッタリングによるソリッドな薄膜コーティングほど導電性は高くないかもしれません。このことは望ましいインク技術を選択する、という観点から、興味深い力学をもたらします。ナノインクは高い導電性と薄さがメリットですがコストがかさみます。ミクロンサイズの球状粒子は安価ですが導電性は高くありません。平面フレーク状の粒子は、面内導電性は高いものの十分な側壁部のカバー率を実現するには最適化が必要となります。ハイブリッド式は最高の結果をもたらしうるかもしれませんが、それも各種評価において証明される必要があります。こうした力学が現在展開されています。
 
このスプレー技術は既にメモリーチップへの使用基準を満たしています。現在、認定ラウンドの最終候補に残っているインクサプライヤーは共に韓国系であり、信頼性が決め手となることが明らかです。そして、次なる論点は、「この技術が他のブランドにも採用されるか」、「メモリー以外の分野にも広がっていくか」という点です。スパッタリング装置への設備投資というサンクコストが別のアプローチの採用に対する短期的な障壁となっているにもかかわらず、中国を中心としたエンゲージメントは非常に強く、今や市場は適切な基準を心待ちにしている状態です。これは、スプレーインクが説得力のある価値提案を提供している大規模なアドレッサブル市場を有する注目すべき領域です。実際、この市場において成功すれば、導電性インクの各種技術の運命を好転させることができるでしょう。
 
さらに詳しい内容はIDTechEx調査レポート導電性インク市場2018年-2028年:フォーキャスト・技術・プレイヤーをご覧ください。導電性インク及びペースト市場についての最も包括的で、最も信頼できる展望を提供し、アプリケーション別及び材料・インクの種類別の今後10年の詳細な市場予測を提示します。市場予測は、インクレベルのトン数と売上高で示します。
 
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