第2世代のロボットシャトル

第2世代のロボットシャトル

第2世代のロボットシャトル
IDTechExの調査レポート『ロボットシャトルおよび自動運転バス 2020-2040年』において予測していたように、方向制御式のトラクション・ステアリング、スマートウインドウ、ロボットによる急速充電、太陽電池を搭載した車体(必要な充電量を10~40%削減可能)などの特徴を備えた第2世代のロボットシャトルが誕生しています。IDTechExでは、メンテナンスフリーのスーパーキャパシタや、マイクロLED、OLEDを使用したインタラクティブなウインドウサイネージや広告でコストを賄う黄色いスクールバスのような使い方をする電気的転用を予測していました。LGは、これらのインタラクティブウインドウの発売までこぎつけており、その第一弾は電車向けとなっています。
 
ロボタクシーは転用型の自動運転車ですが、ロボットシャトルは新たな形態の集約利用型陸上車となります。小型の鉄道車両のようにも見えますが、前後対称の構造であるため、Uターンせずにショッピングモールに入ったり、細い路地を進むことが可能です。各市当局は、貧困層や車椅子の障害者がロボットシャトルを利用できるようになることで、包括性がもたらされることを望んでいます。一部の開発者は、このような点を見落としています。
 
新規参入企業であるAuve Techでは、ロボットシャトル利用の一例として、バス停からのラストマイルの移動を見据えています。同社では、同じくエストニアにあるヨーロッパ有数のスーパーキャパシタメーカー、Skeleton Technologiesと協力し、スーパーキャパシタを電力源とするロボットシャトルを開発しています。以前にIDTechExが予測したように、交換不要なスーパーキャパシタを使用したシャトルは、年中無休で運転できるうえ、バス停に停車している間の11秒で充電が完了します。Amazon傘下のZooxでは、丸一日ノンストップで使用するのに十分なバッテリーを装着するという賢明な使い方をしています。
 
充電は、固定型のスタンドと比べて30%多くの電力を供給する太陽追尾型のソーラー充電スタンドから行える場合もあります。Envision Solarの最高責任者、Desmond Wheatley氏は、次のように述べています。「当社のネットワークは、使用する企業や政府機関が許可を取得したり、工事費を負担したりする必要がないため、すぐに導入できます。スケーラブルであらゆる車両に搭載可能なうえ、ソーラーカーの二酸化炭素排出量はゼロです」
 
IDTechExのRaghu Dasは、次のように付け加えています。「横方向へのドッキングや滑りやすい路面状態への対応など、操縦性のさらなる向上をもたらす方向制御式のステアリングとトラクションを実現するインホイールモーターを予測しました。Amazon傘下Zooxのシャトルは現在、四輪操舵式となっています。Olliに搭載されているProteanDriveも、効率、スペースや設計自由度をもたらすものです。Elapheは、インホイールモーターを試用提供しています」
 
ちょうどいいタイミングでEasyMileは、太陽電池を搭載した軽量車体(単結晶シリコンを間に挟むポリカーボネート)のライセンスをSono Motorsに供与しました。オランダのTNOでは、地中海諸国の自動車の駆動力の40%になると予測される選択肢を研究しています。シャトルのすべての窓には、より優れた太陽光発電用ガラスや改良されたソーラーフィルム(TNOのCIGSや、単位面積あたりの電力を50%向上させたシャープの3-5族化合物膜など)がまさにうってつけです。TNOでは、ダウンタイムの削減を見積もる前であっても、今日の車載の単結晶シリコンに対する投資回収は3~4年になると予測しています。詳しくは、IDTechExの調査レポート『ソーラーカー 2021-2041年 第二版』で解説しています。
 
一方では誤算もあります。Auveは車椅子で乗車できるようになりますが、8人乗りのAuveと4人乗りのZooxは、最適な大きさのシャトルであるとは言えません。転用や迅速な投資回収のためには、大型のスライドドアや約20名の乗車定員(数名は立ち乗り)が必要です。AuveとZooxは、適切な衝撃吸収帯の根拠なしに高速道路の速度での走行が可能であると主張しています。Auveは燃料電池を試していますが、その効率性は改善が難しいため、販売というよりむしろ補助金を得るための手段となっています。トヨタのWoven Cityは、富士山の麓を対象としており、そこでは同社のロボットシャトル「e-Palette」が使用されます。しかしながら2021年、ほとんど進展を見られませんでした。シャトルを移動図書館、宅配便、オフィス、特定用途車、ファーストフードカフェなどへ転用する方法を、トヨタが先導して示してくれるとものと考えられていました。迅速な電気的転用や、転用可能な対象のリサーチにもっと注力する必要があります。その一方で、ほとんどのスマートシティが車を禁止することを約束しており、そこには従来型の車両や歩道のない大きな広場があるため、乗客がスマートシャトルを使用することは明白です。
 
今は国際的な協力が何より大切であり、グローバル展開はその後となりますが、その頃には、合法で条件が合い、安全で保険の掛けられた完全自律運行という最も困難な課題がやってきます。最近参入したAuveは、米国、ドイツ、フィンランドにパートナーを持っています。Auve Techは、2017年にタリン工科大学との協力プロジェクトから誕生しました。タリンのウレミステ市で行った同社初の無線操縦車両の運行は成功を収めました。ギリシャのラミアでのプロジェクトは、2020年末に終了しました。
 
バッテリー式エアタクシーは、IDTechExのレポート『エアタクシー: 電動モーター装備の垂直離陸・着陸航空機 2021-2041年』でも高く評価している、より魅力的なアイデアとなります。より高速ではありますが、コスト面ではロボットシャトルに勝てそうもありません。現在の予測では、そのコストは少なくともロボットシャトルの2倍はかかるとされています。エアタクシーは、完全に機能した場合でも、現在のところ1時間しかもたず、一部の翼のないマルチコプター型エアタクシーの設計による飛行速度の遅さと、現在のバッテリーにより、エアタクシー航空機の航続距離は大きく制限されています。本レポートでは、エアタクシーとロボットシャトルが競合品というよりもむしろ補完し合うものであり、どちらも条件が合って手頃な価格のロボティクスを待望していると見ています。
パイロット操縦のバッテリー式eVTOL機の乗客4名での移動距離に対する乗客1名当たりのコスト 出展:IDTechExのレポート『エアタクシー: 電動モーター装備の垂直離陸・着陸航空機 2021-2041年』
 
さらに詳しくは、各調査レポートをご覧ください。
 
IDTechExの調査レポートは、
・アイディーテックエックス株式会社 (IDTechEx日本法人) が販売。
・IDTechExからの直接販売により、お客様へ各種メリットを提供。
・ご希望の方に、サンプルページ 送付。
・オンラインでの試読については、ご相談ください。
・その他、調査レポートに関する、質問、購入に関する問い合わせは、
 下記担当まで。見積書、請求書も発行します。
 
IDTechExの調査レポートを購入すると、30分のアナリストタイムが提供されます。直接アナリストにレポートに関する質問が可能です。詳しくは、下記担当までお問い合わせください。
 
問合せ先
アイディーテックエックス株式会社
東京都千代田区丸の内1-6-2 新丸の内センタービル21階
担当:村越美和子  m.murakoshi@idtechex.com
電話 : 03-3216-7209
 
IDTechExは、調査、コンサルタント、イベントを通して、戦略的なビジネス上の意思決定をサポートし、先進技術からの収益を支援しています。IDTechExの調査およびコンサルティングの詳細については、IDTechExの日本法人、アイディーテックエックス株式会社まで、お問い合わせください。
 
Top image: Auve Tech self-driving shuttle, Iseauto. Source: Auve Tech