カーボンナノチューブの商業的成功が始まる

カーボンナノチューブの商業的成功が始まる

カーボンナノチューブの商業的成功が始まる
カーボンナノチューブ(CNT)は何十年も前から知られていますが、商業的に大きな成長を遂げる瞬間が訪れようとしています。市場の拡大、パートナーシップ、買収、市場での採用拡大を通じて、今こそが真の商業的成功を達成する時であるという明確な兆しが現われています。
 
IDTechExの調査レポート 『カーボンナノチューブ 2021-2031年: 市場、技術、有力企業』では、2019~20年に1億5,000万ドル未満のCNT市場が、今後10年以内に5億ドル超の規模まで成長すると予測しています。本レポートでは、10年間の詳細予測、有力企業の分析、技術のベンチマーク、主要な用途分野の徹底調査を収録しています。緻密な技術分析は、ナノカーボン分野の長い歴史と、主要企業や新興企業への一次取材に基づいて行われています。
 
多層CNT(MWCNT)については、Jiansgu Cnano Technologyの資金調達と拡張計画、LG化学の生産能力増強、キャボットコーポレーションによるSUSNの買収という3件の重要なニュースがあります。
 
この市場の動きのほとんどは、エネルギー貯蔵産業に関連するものです。リチウムイオン電池(LiB)の需要は今後10年間で急増し、CNTはその大きな恩恵を受けられる状況にあります。ナノチューブは、現行と次世代両方のリチウムイオン電池の設計において、片方の電極用の導電性添加剤として機能し、比較的少量の割合で取り入れることでエネルギー密度が大幅に向上する可能性があります。導電性が向上することは明らかですが、厚い電極やより広い温度範囲を可能にする固着剤や、より高容量の材料を実現する上で、機械的性質も非常に重要となります。ナノチューブを分散させる方法、結合剤あり・なしで使用する方法、他の添加剤と組み合わせる方法などは、すべて詳しく調査し、レポートに収録しています。
 
下の図から分かるように、このような市場拡大が計画されたのは今回が初めてではありません。2011年までの成長の過程で、複数の展開がありましたが、結局は時期尚早なものでした。結果として一部の有力企業がこの分野から離れたため、その後に生産量が伸び悩む時期が見られました。しかし、利用が伸びたのもその時期で、エンドユーザーは引き続き実験を行いながら真の付加価値が存在する用途分野を発見していました。2020年以降は、新たな拡大を迎える時期に突入しつつあります。LiBやその他の用途からの需要は、今回のタイミングが正しいものであると期待できる十分な理由があることを示唆しています。
 
 
"Capacity and Player Analysis"
 
その多様な特性を考えると、MWCNTの潜在需要はリチウムイオン電池だけにとどまらず、導電性ポリマー、ウルトラキャパシタ、コーティング、熱伝導材料などに広がっています。その他、市場の全容についても本レポートに詳しく記載しています。
 
単層カーボンナノチューブ(SWCNT)の分野も活況を呈しています。SWCNTはより初期の段階にあり、一酸化炭素試料(HiPCO、CoMoCAT)の使用から、オクサイアルのプラズマ処理、炭素ナノ粒子の燃焼合成法、名城ナノカーボンのeDIPS法など、製造方法も広がっています。SWCNTは、特にエネルギー貯蔵やエラストマー向け用途の添加剤としてMWCNTと競合しますが、他に類を見ない特性により、メモリ、センサー、その他エレクトロニクス用途のような新分野でも勢いを増しています。
 
オクサイアルの50tpa対応施設の新設、富士通によるNRAM(CNTを用いた不揮発性メモリ。Nanteroが開発)搭載デバイスの発表計画、Birla CarbonのChasm Advanced Materialsとのパートナーシップ締結など、取り上げるべき重要なニュースも複数あります。
 
先進材料が商業的成功を果たすには長い時間がかかります。CNTも、過剰な期待を集めたのちに話題から外れてしまいましたが、その裏では目覚ましい進歩が遂げられており、未来は非常に明るいように見えます。もちろん、コロナウイルス感染症の世界的流行の影響もあり、生産や導入は制限されていますが、2020年の終わりに近づくにつれ、この状況はこのセクターにとって短期的にとどまる可能性があり、強い需要が広がっていくという初期の兆候が現われています。
 
本レポートには、MWCNT、数層CNT(FWCNT)、SWCNTの詳細な技術的評価とともに、それらの生産、後処理、組み込みの分析を掲載しています。その範囲はシート、ベール、糸の形状が最も一般的である「マクロCNT」製品にまで及び、垂直配向性を有する各種製品は、固有の異方性を利用する最も刺激的なものとなっています。IDTechExは、ナノカーボンの分野における広範な調査の歴史を持ち、インタビューを中心としたアプローチにより、この多様で拡大している業界の偏りのない展望、ベンチマーク研究、およびプレイヤー評価を提供しています。
 
 
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